ライブイベントの成功には、適切なイベント会社の選定が不可欠です。
ライブイベントの企画を検討している主催者に向けて、イベント会社を選ぶ際に考慮すべき重要なポイント、契約における注意点を解説していきます。
ライブイベント会社を選ぶ際に考慮すべき重要なポイント

ライブイベント会社を選ぶ際には、イベントの規模や内容に合わせて、多角的な視点から検討する必要があります。
以下に、特に重要なポイントを挙げます。
イベントの規模と会社の規模の適合性
イベントの規模は、イベント会社を選ぶ上で最も基本的な考慮事項の一つです。
大規模なイベント、例えば、チケット販売が必要で、数ヶ月から1年以上の準備期間を要するようなイベントでは、多くのスタッフが必要となるため、小規模なイベント会社では対応が難しい場合があります。
一方で、ミニコンサートのような比較的小規模なイベントであれば、特定のジャンルに特化した専門知識を持つ小規模なイベント会社の方が、きめ細やかなサポートを提供できる可能性もあります。
したがって、まずは企画しているイベントの規模を正確に把握し、それに見合った規模のイベント会社を選ぶことが重要です。
イベントの経験(実績数と種類)
音楽イベントや大規模イベントのように、専門性の高いイベントを企画する場合には、イベント会社の過去の実績が非常に重要になります。
実績豊富なイベント会社は、類似のイベントを成功させた経験から、効果的な企画立案、スムーズな運営、そして予期せぬ問題への迅速な対応が期待できます。
過去の実績を確認する際には、単に実績数だけでなく、どのような種類のイベントを手がけてきたのか、自社の企画するイベントと類似の経験があるかどうかも確認することが推奨されます。
提案力
イベントを成功させるためには、イベント会社との企画段階からの密なコミュニケーションが不可欠です。
ユーザーのイベントに対するビジョンをしっかりと理解し、その上で積極的にアイデアや提案を行ってくれるイベント会社を選ぶべきです。特に、イベントの企画・運営経験が少ない主催者の場合、基本的なイベントの概要を伝えるだけで、詳細な企画から当日の運営までを全面的に委託できるような提案力のある会社を選ぶメリットは大きいです。
複数のイベント会社に見積もりを依頼する際には、それぞれの会社からどのような提案が出てくるかを比較検討することが重要です。
サポート体制
イベント会社によって提供するサポートの範囲は異なります。見積もりを依頼する際には、自社が必要とするサポートの内容を明確にイベント会社に伝えることが重要です。
例えば、集客のための広報活動のサポート、イベント告知用の資料やウェブサイトの作成、当日のスタッフの手配など、イベントの成功に必要なサポート体制が整っているかを確認する必要があります。
イベント会社によっては、企画立案のみを行い、広報や運営は別途手配が必要となる場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
費用の内訳の明確さ
イベントの開催にかかる費用は、一般的に企画費、運営費、制作費の3つに大きく分けられます。
大規模なイベントの場合、企画費だけでも高額になることや、参加者の募集や問い合わせ対応を行う事務局の代行費用が発生することもあります。
複数のイベント会社から見積もりを取る際には、それぞれの費用の内訳を詳細に確認し、どの項目にどれくらいの費用がかかるのかを把握することが重要です。
費用の内訳を精査することで、予算内で調整可能な項目を見つけたり、不必要な費用が含まれていないかを確認したりすることができます。単に提示された見積もりの合計金額だけで判断するのではなく、内訳をしっかりと理解した上でイベント会社を選ぶことが成功への鍵となります。
イベントの種類によって費用相場が異なり、講演会やセミナーと比較して、会社の周年イベントやパーティー、製品やサービスのPRイベントは費用が高くなる傾向があることも考慮に入れる必要があります。
ライブイベント企画・制作における契約の注意点

ライブイベントの企画・制作をイベント会社に委託する際には、契約内容をしっかりと確認することが非常に重要です。契約書は、イベントの成功とリスク回避のために不可欠なものです。
契約書の必要性と重要性
口頭での合意でも契約自体は成立しますが、後々のトラブルを避けるためには、契約内容を明確に記載した契約書を作成することが不可欠です。契約書には、委託する業務の範囲、報酬の金額とその支払い方法、著作権の取り扱い、イベントが中止になった場合のキャンセルポリシーなど、重要な事項を詳細に定める必要があります。
契約書の内容を十分に理解し、納得した上で契約を締結することが、主催者とイベント会社の双方にとって重要です。
契約書をチェックする際のポイント
契約書をチェックする際には、以下のポイントに注意しましょう。
〇業務範囲と報酬金額
イベント会社に委託する業務の範囲を明確に記載し、それに対する報酬の金額と支払い条件(支払い時期、支払い方法など)を確認します。リハーサル代や、アーティストや関係者の移動にかかる費用(移動日拘束料)などが含まれているかどうかも確認が必要です。
〇著作権の取り扱い
イベントで発生する著作物(例えば、映像や音楽など)の権利がどのように扱われるのかを確認します。
特に、イベントの様子を撮影・録画して二次利用する場合の権利関係については、事前に明確にしておく必要があります。
〇キャンセルポリシー
イベントが主催者またはイベント会社の都合により中止になった場合の取り決め(費用の負担、損害賠償など)を確認します。キャンセルの時期によって費用が発生するかどうか、違約金が発生する場合はその金額なども確認が必要です。
〇保険の必要性
イベント中に事故が発生した場合に備えて、イベント保険に加入する必要があるか、どちらが加入するのかなどを確認します。
〇契約期間と契約解除の条件:
契約の有効期間と、契約期間中に契約を解除できる条件(例えば、相手方の契約違反など)を確認します。
〇損害賠償に関する条項
相手方の行為によって損害を被った場合に、損害賠償を請求できる旨が記載されているかを確認します。
〇反社会的勢力の排除に関する条項
契約の相手方が反社会的勢力と関係がないことを保証する条項が含まれているかを確認します。
〇協議事項が発生した場合の解決方法
契約書に定められていない事項や、解釈に疑義が生じた場合に、どのように協議して解決を目指すかが記載されているかを確認します。
〇未成年者の出演
イベントに出演するアーティストや関係者に未成年者がいる場合は、親権者の同意が必要となるため、その手続きについても確認します。
〇収入印紙
契約金額に応じて収入印紙の貼付が必要となる場合がありますので、確認します。
〇見積もりと契約の手順、費用の内訳の確認
見積もりの取得から契約締結までの流れ、提示された費用の内訳が明確であるかを確認します。
〇イベント委託契約における保証
イベントの委託契約においては、受託者(イベント会社)が委託者(主催者)に対して、様々な保証を行う場合があります。
〇知的財産権の侵害
受託者がイベントの企画・制作にあたり、第三者の知的財産権(著作権、商標権など)を侵害しないことを保証する条項が含まれているかを確認します。
〇再委託
委託された業務をさらに第三者に委託(再委託)する場合の取り決めを確認します。原則として再委託を禁止する、または事前に委託者の承諾を得る必要があるといった条項が一般的です。
〇契約不履行
受託者が契約内容を履行しなかった場合の対応について確認します。
契約保証金の納付や、履行保証保険への加入が求められる場合もあります。
〇中途解約時の委託料
契約期間中にやむを得ず契約を中途解約する場合の、委託料の支払いルールを確認します。
まとめ

ライブイベント会社を選ぶ際には、イベントの規模と会社の規模の適合性、過去の実績、提案力、サポート体制、そして費用の内訳の明確さを慎重に検討することが重要です。本記事を参考に、自社のイベントの目的や規模、予算に最も適したパートナーを選びましょう。イベント制作には企画、キャスティング、チケッティング、スタッフィングからデータ分析が必要になりますが、この点、それらをワンストップで手掛けるMakeeがおすすめです。
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イベント制作を取り扱う業者は多くありますが、イメージするイベントの成功には、依頼する業者が重要なポイントになりますので、是非ご参考ください。